宇賀那 健一|映画監督

目指すは、アンディ・ウォーホルの
スタジオ「ファクトリー」

ー 起業の理由には納得なのですが、どうして飲食店をやろうと思われたのですか?(ちなみに、今回のインタビューは宇賀那さんの経営するカフェ&ダイナー「VANDALISM渋谷」にて行われています)

宇賀那:法人の会社を作るにあたり、映像の制作会社をメイン事業にはしたくなかった。お金を稼ぐための映像仕事に追われてしまって、それこそ映画制作からは離れてしまう気がして……。なんとかほかの稼ぎ方がないかと考えたときに、就職していた会社が飲食店の販促媒体だったので、その知識を生かそうと閃いた。だから、「VANDALISM渋谷」という飲食店をメインの事業にしたんだ。

ー 一番好きなことはメインにしない方が良いってよく言いますもんね。それに人が集まる場所があるって素敵ですよね。

宇賀那:その狙いもあるよ。店のオープンと並行して映画『黒い暴動❤』の準備を進めていたんだけど、そこで大きな“ブランク”を感じた。以前は、頻繁に映画祭やライブハウスに出入りしていたから、良い若手俳優やバンドをチェック出来ていたんだけど、就職していた期間、あまり行けなくて情報に疎くなっていたんだ。飲食店なら、イベントを企画すれば、映画関連の人、ミュージシャン、噺家、お笑い芸人に来てもらうことができる。新しい人と知り合うことができるから、ブランクを埋めて自分の作品創りに還元できるんじゃないかなっと思って。

ー 場所を渋谷、しかもセンター街のど真ん中にされのは理由があるんですか?

宇賀那:一番、僕が利用する街が渋谷だったから。昔から遊んでいたから、人の流れもなんとなく分かるなって。センター街にしたのは、見栄以外の何物でもないです(笑)。家賃が高いから毎日後悔してます……。実際に自分が打ち合わせをする時に、Wifiと電源があって喫煙出来る店をいつも探していたというのもある。そういう店にスクリーンやプロジェクターがあれば、打ち合わせ、撮影、ロケ弁の手配、打ち上げ、店内でパネル展やポスターを貼って宣伝、作品の上映と、やりたいことが全部できる。そんなある意味”自分にとって最高の店”を実現した。

ー 納得です!(笑)。単なる飲食店というより、やりたいことを実現させるための基地というわけですね。

宇賀那:偉そうにだらだらと話してみたけど、実は飲食店でバイトすらしたことないんだけどね。だから、完全に素人(笑)。

ー それでも形にしてしまうのが、宇賀那さんの持つ「衝動」のパワーだと思います。お店を含め、ゆくゆくはどんな会社にされたいですか?

宇賀那:会社としての目標は、アンディ・ウォーホルのスタジオ「ファクトリー」。店の存在が薄くなるくらい、面白いことをたくさんやっていて、「つぎは、何をやるんだろう」と、まわりから期待されるような会社にしたい!

参照:http://shiranaiart.blogspot.jp/2014/03/blog-post_22.html

ー 監督としての目標はありますか?

宇賀那:まずは、2018年公開予定の映画『サラバ静寂』を大ヒットさせること。本当に自信作だし、あれだけ憧れて、僕が映画業界に入るきっかけとなった浅野忠信さんとcharaさんの娘さん、SUMIREちゃんが女優デビューしてくれた。大ヒットさせないと高校時代の僕に殺されるよ(笑)。一応、会社としても出資して委員会に入っているので、結果としてそれが会社の発展にも繋がる……と信じています。