羊文学|バンド

日常の不満を、音楽活動に繋げる

ー みなさんは、現在大学に通いながら音楽活動を続けているとお聞きしました。学業と音楽を両立させるのは大変ではないですか?

福田:僕は、音楽が“自分の日常”になっているのであまり感じないですね。また、ボーカルだと歌詞を書いたりと、大変だと思いますが。

塩塚:高校生の時は、大学受験のために1年半活動休止したりしていました。今もテスト前はスタジオには入れなくなりますね。それが、将来にどう繋がっていくかはわからないですが、勉強はちゃんとしたいという気持ちはあります。今は大学3年生なので、忙しい時は無理やりスケジュールを組んでやっています。なんだかんだライブも毎週やっているので、ライブの前日にスタジオへ入るようにしたり、テストがはじまる何週間も前から準備をしたり、レポートを終わらせるために早めに取り掛かるようにしています。

ー しっかりされていますね! そのモチベーションはどこからくるのですか?

塩塚:留年をしたら、かなりのお金がかかるじゃないですか(笑)。

福田:現実的だね(笑)。でも、音楽以外のことが忙しいというのも、曲や演奏につながると思うんですよね。

塩塚:それはある。不満なんかは原動力になるよね。社会学の授業で習ったことを曲にしたこともありますし。

福田:バンドだけ! ってなると、それはそれで大変だと思います。やっぱり他のことでも忙しい方が良いですね。

ー いっそ、学校なんて辞めて、音楽1本で生きていこう!って思われた時はないですか?

塩塚:それもあります(笑)。学校へ行っていると、曲を作る時間がないんですよ。バイトもしなければいけないので、すぐに1日が終わってしまって。宿題もあって、たまに「辞めたい!」って思う時もあります。でも、入学するのに、相当なお金がかかっているので、両親のことを考えると頑張らないとって思いますね。

ー みなさんが、「音楽で生きていく」ことを目指そうと思いはじめたのはいつ頃からですか?

福田:小さい頃から、人と違うことをしたいという想いがあって、その手段としてバンドを選んだ感じです。友達は、「公務員になりたい」みたいな現実的な人が多かったというのもあって、自分の好きな生き方をしたいと思っていました。

塩塚:公務員も素敵だよ(笑)。私は、幼稚園くらいの時に「絶対歌手になる」って思っていて、そのまま高校生くらいまで生きてきました。どういう世界かなんてわかっていなかったんですけどね。

ゆりか:私もギターをはじめた高校生の時から、プロになりたいって思っていました。

福田:でも、常にそういう気持ちはあるよね。極端な言い方かもしれませんが、「売れたい」です。そのために、プロ志向で活動していますね。

ー 逆に、音楽を辞めたいって思われたことはありますか?

福田:僕はないですね。辞めてしまうと僕の取り柄がなくなってしまうので。社会にあんまり適応できないというか、働くのも苦手なので、音楽がなくなると何にもなくなってしまいます。ないと生きていけないので、辞めようとは思えないですね。

ゆりか:私のまわりは、音楽で食べていくぞ! って人ばかりなんですが、その人たちは高卒で、フリーターで、ぜんぜん売れていなくて……。その仲間に入りたくないと思ったので、受験の時に思い切って音楽を辞めました。勉強を頑張って大学に入れたので、またやりたくなってはじめたんですが。

塩塚:曲を作っていて、思うように作れない時に、いつも辞めてやるって思います。あと、最近は平和なんですが、メンバーが辞めるのを何度も経験しているので、辛くて辞めたいと思った時はあります。辞めようとは思わないにしても、大学の友達がインターンに行ったり、先輩が良い企業に入った時に、そういう人生もあるなぁって考える時はあります。「収入の格差が出るから、10年後友達とご飯に行けないよ」って言われたこともあって……。幸いなことに、友達があまりいなかったので、あまり気にしませんでしたが(笑)。私は、昔から音楽で生きていくと思ってここまで生きてきたので、こっちの人生の方が合っていると思います。