瑞慶覧 宏至|豆腐屋

落ち込むよりも、
解決策をどれだけ探すか。

Photography & Interview:K-suke Matsuda

友人の結婚式に出席するために那覇へ前泊した。その日の夜に盛り場へ繰り出し、屋台のような店で飲んでいると不意に隣の若い男性に話かけられた。

 

彼は、奥さんと義父、義理の兄の4人で飲みに来ていた。聞けば、那覇市から少し離れた場所で豆腐屋を営んでいるという。若くして会社の代表と言えば聞こえは良いかもしれない。だが、その裏にある壮絶な人生の断片を聞いて目頭が熱くなった。

 

長年の夢だったお店のオープン間近に、家業を継いだお兄さんが事故により落命。その翌年に故郷の沖縄へ戻るが、実家の会社は数千万円にのぼる負債額と劣悪な労働環境を抱えていた。その状態から地道に改革を推し進め、なんとか経営を立て直したのだという。

 

「人は弱いからこそ、何事もプラスに解釈した方がいい」と彼は言った。そんなポジティブな生き方に惹かれ、初対面なのに図々しくインタビューをお願いした。そしたら、快く引き受けてくれました(本当にありがとうございました)。というわけで、偶然の出会いから聞くことのできた貴重なお話を以下に記します。どうぞご賞味ください。



瑞慶覧 宏至/Hiroshi
 Zukeran

1983年生まれ。沖縄県出身。26歳の時に福岡に飲食店をオープン。同年に兄を事故で失ったのをきっかけに、生まれ故郷へ戻り家業を継ぐ決意をする。27歳で有限会社「池田食品」の代表に就任。負債を抱えていた会社の経営を独自のやり方で立て直す。現在は大豆加工研究所「三代目池田屋」として島豆腐の普及活動に従事。奥様の手がける「島とうふ専門カフェ ソイラボ」も好調。
http://ikedasyokuhin.com